平日休みを利用して観てきました。
「孤狼の血 LEVEL2」は「孤狼の血」(2018 年)の続編です。
待ちに待った続編です。前作はスクリーンで2回、アマプラで複数回観るほど夢中にさせられました。LEVEL2をご覧になるのであれば、前作は必見だと思います。
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さて、今回はちょっと事前の下馬評をどうしても目にしてしまいまして。。。
松坂桃李の演技について言われているようですが、実際に観た後、また前作からの流れを考えると何だかなあ、失当だろうと思いました。
前作の昭和63年から3年後、平成3年の呉原と広島を舞台に、日岡(松坂桃李)のその後を描くというのが「LEVEL2」の位置付けです。
前作で日岡は県警から呉原東署へ派遣された青二才=「学士さん」でしたが、その後に大上(役所広司)のスタイルを踏襲し「狂うちょる」活動をしたとしても、たった3年で大上の境地に到達できるでしょうか(反語)。
そう考えると、大上になりきれない、あるいは大上を追って模索する日岡の姿は自然に感じます。
あるいは、俳優の演技として、役所広司と比べるのでしょうか。いやそれは意地悪でしょう。
いずれにしても、豚小屋で悪役をぶん殴った松坂桃李を僕は忘れませんし、LEVEL2でやり切れていないのなら、むしろ3作4作かけてその先を見たいというのが素直な気持ちです。
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今回の助演だった鈴木亮平はすごかった(語彙力)ですし、西野七瀬がつくるオーラとそれを引き出すカメラワークに拍手したかったです。
いやもう、鈴木亮平に関しては、なぜ毎回あんなにストイックに出来るのだろうといつも感心しますし、尊敬します。
名前を挙げるだけになってしまいますが、村上虹郎くんはとても気になったので今後注目していきたいです。
欲を言えば、田口トモロヲ、矢島健一、ピエールの演技をもっと見たかったです。勝手な希望です。
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ヤクザ映画ですし、暴力シーンが切り取られる「孤狼の血」シリーズですが、暴力シーン自体よりは、暴力に訴えてでも何かを守ろう、訴えようとしている姿を見られるのが本シリーズの良さでしょう。
だからこそ、公開前のプロモーションがエンタメ寄りで、暴力シーン目的みたいだったのは少し残念でした。
それでも、東映のリバイバル風のシリーズ(「孤狼」以外では「探偵はBARにいる」シリーズが思い当たる)は大好きなので、これからも追っていきたいです。
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最後に、厳しいシーンの多い映画ですが、最終的に訴えたいものがわかると、観ている者を熱くさせるものがあります。
何か詰まる事があった時に、ひとりで観る用に(ここ重要)、おすすめです。
「孤狼の血 LEVEL2」は2021年8月20日から公開中です。
(おわり)